過去最高更新も“来期は急ブレーキ”!保有継続か見直しか?
8月7日、レーザーテック(6920)が2025年6月期の決算を発表しました。
市場の期待が高まる中、果たしてその中身は“成長継続”を示すものだったのでしょうか?
この記事では、決算資料とファクトシートをもとに、数値ベースで冷静に分析します。
私は現在、同社株を保有していますが、今回はポジショントークを排し、
「保有継続に値する内容だったのか?」を、客観的なデータに基づいて評価します。
✅決算ハイライト(2025年6月期通期)
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売上高:2,514億円(前年比+17.8%)
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営業利益:1,228億円(+51.0%)
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純利益:846 億円(+43.3%)
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営業利益率:48.8%(驚異的な水準)
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営業キャッシュフロー:779億円(+133%)
→ Q4は売上・利益ともに前四半期比で2倍超の急回復。
✅2026年6月期 会社予想(下方修正)
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売上高:2,000億円(−20.5%)
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営業利益:850億円(−30.8%)
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純利益:600億円(−29.1%)
→ “絶好調”からの急減速シナリオ。会社自身が強い減速を見込んでいる点は要警戒。
✅株主還元
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年間配当:329円(前期比+53円)
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配当性向:35.1%
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自己株買い:最大120億円を実施予定
→ 財務健全、現金豊富、還元姿勢も良好。
🔍株価水準と今後の展望(2025年8月7日時点:株価14,295円)
■バリュエーション(PER)
項目 | 指標値 |
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実績EPS(2025年) | 820.61円 |
予想EPS(2026年) | 約582.69円(※純利益600億円÷発行済株数≒1億株) |
PER(実績) | 約17.4倍 |
PER(来期予想) | 約24.5倍 |
→ 現時点では過去水準と比べて「割安」感もあるが、来期予想ベースでは再び“成長株らしい高PER”に戻る可能性あり。
🔎総合評価:保有継続は「条件付きで妥当」だが、過信は禁物
✅ ポジティブ材料
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売上・利益・キャッシュフローすべてで過去最高。
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Q4の急回復は「底打ち」の証左。
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配当・自社株買いの株主還元強化。
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High-NA露光装置を見据えた中長期の成長期待
❌ ネガティブ材料
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来期は前年比で大幅減益(−30%)予想。
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受注残の減少(約25%減) → 成長鈍化の兆し。
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来期ベースのPERは再び20倍超の高水準へ。
📌結論:中長期なら保有継続は妥当、ただし株価の反落リスクも意識せよ
本決算は「強い実績と弱い予想」が混在する内容でした。
短期的には“織り込み済み→反落”の可能性あり。
一方で、中長期では技術的独占・財務健全性・成長余地を理由に、保有継続は合理的と判断します。
📝私自身の投資判断について
今回の決算は、売上・利益ともに過去最高という実績を出す一方で、来期予想では明確な減速が示される内容となりました。
私は現在、レーザーテック株を保有していますが、この決算内容は非常に重く受け止めており、今後の保有方針についても冷静に見直す必要があると感じています。
すぐに結論を出すつもりはありませんが、保有継続が本当に合理的かどうか──。
中長期での成長シナリオ、マーケットの反応、そして自身のポートフォリオ全体とのバランスも踏まえながら、慎重に投資判断を見直していく段階に来ていると考えています。
今回の記事が、同じく悩みながら投資を続ける皆さまの判断の一助となれば幸いです。
🎯今後の注目ポイント
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High-NA露光装置の商用化スケジュール
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TSMCやインテルの設備投資動向
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Q1決算(10月発表)の受注動向が次の判断材料
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ポジショントークを完全に排除したで本気の評価をしますので、ぜひご期待ください。
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