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【IR速報】Kudan、NEDO採択を正式発表|台湾構想と繋がる“国家プロジェクト”の正体とは?

クダン kudan(4425)

地味なIRに見えて、実は大きな一歩だった

2025年8月4日、Kudan(証券コード:4425)は、国立研究開発法人NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が推進する国家プロジェクト「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」に正式採択されたことを発表しました。

一見すると“よくある技術系IR”──。
しかし、その中身を読み解けば、Kudanが未来のロボティクス・自律走行社会の中核プレイヤーとして、国策レベルで認定されたとも言える、極めて重要な一歩です。

この記事では、IR資料をただの報告として読むのではなく、「この採択が何を意味するのか」「どんな未来につながっていくのか」、さらには台湾構想との連携可能性まで踏み込み、投資家目線で深掘りします。

NEDO採択とは何か?

NEDOは、経済産業省の管轄する日本最大級の技術支援機関であり、再生可能エネルギー、AI、ロボティクス、自動運転などの分野で研究開発を推進しています。

今回、Kudanが採択されたのは「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」の中の一テーマです。

Kudanが担うのは、「建設現場等の複雑環境に対応する自律走行制御のための自己位置推定技術の研究開発」。

すなわち、GPSの届かない過酷な現場においても、ロボットや建機が自律的に動けるようにするための技術開発です。

本件は、経済産業省傘下のNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が主導する国家レベルの研究開発支援事業であり、Kudanが掲げるVisual SLAM(自己位置推定技術)の社会実装におけるマイルストーンといえます。

NEDOの発表で明らかになった事実

  • 事業名:ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業
  • テーマ:建設市場のロボティクス分野におけるソフトウェア開発基盤の研究開発
  • 採択日:2025年8月4日
  • 参画体制:建設RXコンソーシアムの一員(竹中工務店、アスラテック等と共同)

NEDO側の発表はあくまで“構成企業の一覧とテーマ概要”であり、Kudanの役割や技術内容は明記されていませんでした。しかし、Kudan自身が発表したIRでは、その核心が語られています。

KudanのIR資料に込められた本当の意味

Kudanが担うのは、「GNSSが使えない建設現場などの複雑環境において、自律移動型ロボットが正確に自己位置を推定できる技術」=Visual SLAM技術の開発です。

  • 乱雑でGPS信号が届かない建設現場
  • 日々環境が変わり、センサーの誤差が許されないインフラ点検現場
  • 高齢化が進む農業や物流、倉庫分野

Kudanの技術が採択された背景には、日本社会全体の課題解決ニーズがあります。NEDOの支援を得て、この技術が進化すれば、建設・物流・農業・製造といった多様な分野での社会実装が現実味を帯びます。

採択で得られる3つの戦略的メリット

このNEDO採択が意味するのは、単なる「研究費の獲得」ではありません。

✅ 1. 国策としてのポジション獲得

国家が支援し、企業連携のもとに社会実装を推進する枠組みにおいて、Kudanが技術中核を担うことが明示されたことは、今後の信頼性や商談獲得にも直接影響します。

✅ 2. 他業界との連携の呼び水に

竹中工務店のような大手建設企業と共同で開発に取り組むことは、今後の共同実証・共同受注・自治体との連携へと展開しやすくなります。

✅ 3. “社会インフラの眼”としての進化

SLAMが本格的に建設・インフラ現場に入り込めば、Kudanの技術は“社会の眼”として普遍的な価値を持つことになります。

今回のIRでわかったこと(客観的まとめ)

  • Kudanの技術(Visual SLAM)は、公的な評価を受ける水準に達している

  • 国が労働力不足・建設現場の課題解決にSLAM技術を活用しようとしている

  • 今回の研究開発は2027年まで継続し、中長期的な社会実装を目指す段階

  • 現時点で収益貢献や業績インパクトは明記されていない

  • 今後、他企業との連携や実証実験のフェーズに移行する可能性がある

台湾構想とのつながりは?

これまでKudanは、台湾におけるSLAM技術の社会実装構想と関係があることを示唆してきました。

例えば、今年6月26日に発表されたIR資料では、台湾のMacroInsight社との協業深化を発表しており、次世代スマート造船所においてVisual SLAMを用いたデジタルツイン・コマンドセンターの構築を推進することが明らかになっています。

Kudanと台湾MacroInsight社が協業を深化次世代スマート造船所においてデジタルツイン‧コマンドセンターへの応⽤を推進

また、2025年7月には台湾政府がAIプロジェクトを国家戦略として本格始動し、同国の経済規模を5100億ドル押し上げる計画を公表しています。

台湾がAIプロジェクト開始へ、経済5100億ドル押し上げ目指す

これら2つの動きを踏まえると、今回のNEDO採択は国内の建設現場を主対象としたものとはいえ、その技術構造・課題意識は台湾構想と驚くほど類似していることが分かります。

  • GNSSが使えない現場での自己位置推定

  • AMR(自律移動ロボット)に求められる高精度ナビゲーション

  • 社会インフラ分野への実装を前提とした標準モジュール開発

NEDO案件の成功は、台湾政府や現地企業にとっての“技術裏付け”となり、Kudanの信頼性を国境を越えて高める可能性があります。

つまり今回のIRは、国内の政策実績をそのまま台湾・東南アジア市場へ横展開するための、戦略的な土台形成と捉えることもできるのです。

投資家として見るべきポイント

短期的な売上や利益への寄与はまだ見通せないものの、社会的評価と技術実装の土台作りとしては重要な一歩です。

とくにAMR(自律移動ロボット)や建機、自律走行技術とのシナジーを今後どう展開するかに注目です。

また、NEDOのプロジェクトでは共同研究企業や導入企業が後から発表されることも多く、今後の追加IRにも注視する必要があります。

  • 今回のIRは単なる採択発表ではなく、「社会実装の起点」となるものである
  • 技術の独自性だけでなく、「社会課題解決」と結びついている点が強い
  • 自律走行という巨大テーマの中で、KudanのVisual SLAMは“不可欠なピース”として再認識されつつある

今後は、実証実験の進展、自治体や企業との連携深化、さらには台湾をはじめとする海外展開の加速など──
「技術から現場へ」「国内から海外へ」──この移行フェーズに注目が集まります。

RAK戦略の夢枠・クダンは、いま、静かにその輪郭を帯び始めました。

この成長の芽を、しっかりと見守っていきたいと思います。

このニュースを、どう受け止めるか

NEDO採択は、すぐに業績が変わるものではありません。

ですが、それは「芽吹きの瞬間」であり、「未来の実りを予感させる布石」でもあります。

一見すると静かなIRですが、実は“極めて静かなる好材料”。──それが今回の発表でした。

今後の展開──たとえば実証実験、国内外への横展開、そして共同企業名の明示──にも注目しながら、
この成長の種を引き続きじっくり見守っていきたいと思います。

そして、いよいよ来週、8月14日(木)に迫る2026年3月期第1四半期決算

このIRとの連動が見えるかどうか、ますます目が離せません。

今後もKudan(クダン)をはじめ、RAK銘柄に関するIRが出た際には速報分析を続けていきます。

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