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【決算分析】ソラコム(147A)2Q|海外成長と連結効果で上方修正が射程圏

決算 コアサテライト戦略

ソラコム2025年2Q決算分析

ソラコム(147A)が発表した2025年2Q決算(4〜9月期)は、売上+35.9%、営業利益+204%と過去最高水準の伸びを記録。黒字化を確実にし、今後の成長を裏付ける内容となりました。

特に注目すべきは「海外売上の持続的な拡大」と「ミソラコネクト連結効果」、そして「リカーリング収益の成長」です。いずれも通期上振れを示唆する重要な要素です。

この記事のポイント


① 海外売上の拡大が続く

海外売上高比率は一時的に41.8%まで低下しましたが、これはミソラコネクト連結による母数拡大が影響しており、実際の海外売上は堅調に増加しています。
欧州・北米を中心にIoT通信の新規契約が増加し、グローバルIoTプラットフォーム企業としての基盤が一段と拡大しました。
為替効果も追い風となり、来期以降の収益押し上げ要因となりそうです。


② ミソラコネクト連結効果:下期はフル寄与へ

2025年8月に連結したミソラコネクトは、上期でわずか2か月分の寄与。それでも売上・利益を押し上げる効果が明確に表れました。
下期は6か月フル寄与となるため、会社予想上限の売上118億円達成が現実的です。
さらに、のれん692百万円・ソフトウェア資産305百万円と、資産内容も良好。プロダクト統合によるAI・IoT領域の強化が期待されます。


③ リカーリング収益が安定成長

プラットフォーム利用料などのリカーリング収益は41億円(+34.4%)と堅調。
既存顧客の利用拡大と新規契約の増加が両立しており、サブスクリプション型モデルとして理想的な成長構造を維持しています。
この安定的な収益基盤が、同社の強みを支えています。


④ 利益率とキャッシュフローの改善

営業利益は3.1億円(+204%)と大幅増益、営業CFも約2億円の黒字化。
M&A関連の支出を吸収しつつ、自立的なキャッシュ創出構造を確立しました。
営業利益の進捗率はすでに40〜50%に達しており、計画超過の可能性があります。


⑤ 上方修正の可能性

会社は慎重姿勢を維持していますが、

  • ミソラコネクトの下期6か月寄与

  • リカーリング収益の継続増加

  • 海外売上の拡大と為替効果

これらを考慮すれば、通期上限レンジ(売上118億円)到達、さらに上方修正も十分視野に入ります。


💬 管理人ラックの一言

1Q決算後、私は迷わずソラコムを買い増し続け、いまや3,000株を保有しています。
結果として、今回の2Q決算でその判断が報われたと感じています。
リカーリング収益の成長は、業績の先読みを可能にする透明性の高さこそが最大の魅力です。
単発の受注に依存せず、積み上げ型で確実に伸びるビジネス構造――これが投資家にとって最も信頼できる成長モデルです。

今回の決算は、数字・構造・戦略のどれをとっても非の打ちどころがない完成度でした。
売上・利益・キャッシュフローのすべてが上向き、さらに海外展開とミソラコネクトの連結効果が加わることで、「一過性ではない、本質的な成長フェーズ」に入ったことが明確になりました。

もちろん、課題がないわけではありません。
通信プラットフォーム市場は競争が激しく、AIやエッジコンピューティングなど新領域への対応スピードが問われます。
しかし、ソラコムは既にFluxやカメラAIなどの派生事業でその布石を打っています。
今後はこの強固な基盤を活かし、「IoT×AIのプラットフォーム統合」へどこまで進化できるかが焦点になるでしょう。

今回の決算は「素晴らしい」という言葉にふさわしい内容であり、私の中では長期継続保有の確信をさらに深めた決算でした。

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